入院～死産①
病院の朝は早かった。
初日は入院したのが夜中だった事もあり、
3時間程しか眠れなかった。
朝6時半頃看護師さんがやってきて、体の事やこれからの事など
色々とお話した。
そしてこの後8時頃から、子宮口を開く為の処置として
ラミナリアを入れると説明を受ける。
遂にやってきた。。。
前回でかなりトラウマになっている事を話し、
痛み止めを貰えないか聞くと、今回のお産は赤ちゃんも小さいので
まず今日の朝、ラミナリアを2本程入れて様子を見て
夕方に1度抜いて、再度4本程入れ直す程度なので
前回より痛みも少ないはず。
なので点滴の痛み止めを打つほどではないと思うけど
不安なら錠剤の痛み止めを飲んでみますか？と言ってくれた。
迷わず「はい！！」と答えた。
ダメ元で言ってみたが正解だった！！
辛い現実だけど、もうお腹の中の赤ちゃんは亡くなっているので
痛み止めの薬だって飲める。
とにかくラミナリアの本数も少なく、痛み止めも出して貰えると聞いて
頑張れる気がしてきた！
逃げる事は出来ないのだから頑張って乗り越えよう！と前向きになれた。
そして8時。いよいよ処置が始まった。
やっぱり恐怖だったが、2本入れるだけだから大丈夫！！と
自分に言い聞かせ、なるべく力を抜こうと思った。
まず中がよく見えるように器具を入れられたが
それがもう既に痛い！！！?
思わず声が出てしまう。。。
とにかく早くして～！！！と心の中で叫んでいると
今度は子宮口を少し摘みますね～と言われる。
あ～！これもめっちゃ痛いんだ～！！?と
前回の事を思いだして更に不安になる。
しかしキュっと痛みが走ったが、前回の時よりはかなりマシだった。
そしていよいよラミナリアが入る。
前回の時に学んだ事は、力を入れると余計に痛いという事。
ここはなんとか力を抜いて痛みを和らげようと頑張る。
それでも痛くて声も出てしまったけど、2本だったのですぐ終わり
前回よりも痛みも少なく、なんとか1回目のラミナリアを終えた❣
今回はなんとか耐えられたと安堵し、少し気持ちが楽になった?
後は夕方の入れ替えまで特にする事は無いので、
病院内の売店へ行って娘の喜びそうなシールブックや玩具などを買って
2人が来るのを待った。
病室に戻って少しすると、主人と娘が面会に来てくれた。
パパと手を繋いで病室に入ってきた娘に私が名前を呼ぶと
パパの手を離して、私の元へトコトコトコ～と笑顔で走ってきた！
可愛い?可愛過ぎる～?
一気に癒された?
それから皆でお昼ご飯を食べたり、買ってきた玩具で遊んだりしながら
癒しのひと時を過ごした。
そして午後からは看護師さんが今回の入院中のスケジュール表を持って
説明に来てくれた。
大まかな予定として、
今日は朝、夕2回ラミナリアを入れて子宮口を開く処置をする。
そして明日の月曜日、朝8時から錠剤の陣痛促進剤を3時間毎に入れて
上手くいけばお産。
火曜日は、赤ちゃんの沐浴をしたり家族で思い出作りをしたりする。
水曜日、退院。
という予定を聞いて、予定通り進めば水曜日には退院出来る事を知り
主人も私もホッと一安心した。
水曜日までなら主人も会社を休めるし、娘も預けたりしなくても
なんとかなりそうだった。
それにしても、亡くなった赤ちゃんでも沐浴もさせてくれるんだ・・・
看護師さんは決して死産という見方では無く、
きちんと赤ちゃんとして扱ってくれ、
出来る事はなんでもやってあげましょう！という感じだった。
有り難かったが、正直まだ自分の気持ちが追い付かず
何も考えられなかった。
そしてその後の説明で、
胎児用の柩を用意してくれる業者さんがある事や
死産後なるべく早く火葬をしなければならない事などを知った。
押さえていた涙が溢れて止まらなくなってしまった。
我が子の火葬をしなければならないなんて・・・
なんて残酷な現実なんだろう。
看護師さんも親身になって話を聞いてくれて、
娘もいるのでいつまでも泣いている訳にもいかず
とにかく今は無事に赤ちゃんをお腹から出してあげる事だけを
考えよう！と思った。
それからしばらくして、主人と娘は帰宅した。
自宅でパパと2人きりでも娘もご機嫌で楽しく過ごしているよう
だったので、この日も病院には泊まらずに帰って貰った。
私はその後シャワーを浴び、いよいよ2回目のラミナリアへ。
朝の先生とはまた違う先生だったけど、優しそうな女の先生だった。
まず朝入れた分を抜いた。
痛み止めを飲んでいたけど、やっぱり痛くてヒーヒー言いながらで
先生も看護師さんも心配そうにしてくれていたが
心配しなくていいからとにかく早く終わらせて～！！！と
心の中で叫んでいた。
声が壮絶過ぎて失神しそうだと思われていたようだったが
なんとか夕方の分も入れ終わり、無事ラミナリアは終了した！！
その後は私は娘が産まれて以来初めての1人時間。
普段はなかなか1人でゆっくり過ごす時間が無いので
新鮮で、寂しいというよりは少し満喫している自分がいた。
それと同時に、主人は慣れない家事や娘の世話で大変だろうなと思い
急に申し訳ない気持ちになり、謝罪とお礼のメールを送った。
そして娘の写真を送って～❣と頼んだら、笑顔で楽しそうな娘の写真が
送られてきた?
その写真を見てホッと一安心し、
前日あまり眠れなかったのもあり、この日は早めに就寝した。
